ユーザーマニュアル

インターフェースとセッション管理

この章では、VelaTerm で作業を整理するしくみを説明します。ウィンドウのレイアウト、ツリーの管理、タブとペインの分割の動作、ステータスドットと絞り込み、アーカイブ、全セッション検索、終了時のワークスペースの保存を扱います。他の章は、この章の内容を前提としています。

1. レイアウト

メインウィンドウ

領域内容
タイトルバー(右側)テーマの切り替え(システムに従う、ダーク、ライト)、「リモートアクセス(ブラウザ)」「リモートサーバーに接続」「共有」「設定」「アカウント」「フィードバック」、サイドバーと情報パネルの表示・非表示を切り替えるボタン
左サイドバー「Workspace」:検索ボックスとフィルターを備えたプロジェクトツリー。ヘッダーのボタンは「プロジェクトを作成」「プロジェクトをインポート」「Git からクローン」「すべてのセッションを検索」「アーカイブ済みセッション」
中央ペインタブバーと、開いているセッション、ドキュメント、ブラウザページ、バックグラウンドタスク。セッションのタブはそれぞれペインに分割可能
右パネル現在のセッションに連動する4つのタブ:Files、Info、Git、ナレッジベース
ステータスバーセッション数、現在のセッションの種類、Git ブランチ、権限モード、通知のオン/オフ、「作業中」「対応待ち」「確認済み」のカウンター、バックグラウンドタブ、アップデートのお知らせ

「リモートアクセス」と「リモートサーバーに接続」はデスクトップアプリに表示されます。詳しくはリモート開発と管理を参照してください。「フィードバック」を押すと、ブラウザで VelaTerm のフィードバックページが開きます。Windows と Linux では、Alt キーを押すと「ファイル」「ターミナル」「ヘルプ」のメニューバーが表示されます。

左右のサイドパネルは、タイトルバーのボタンで非表示にでき、端をドラッグしてサイズを変更できます。

2. ツリー:プロジェクト、コレクション、グループ、セッション

  • プロジェクトはディスク上のディレクトリで、サブツリーのルートになります。「プロジェクトを作成」(新しいフォルダーを作成)、「プロジェクトをインポート」(既存のフォルダーを開く、⌘O)、「Git からクローン」のいずれかで作成します。
  • コレクションはフォルダーを持たない最上位のコンテナーで、特定のプロジェクトに属さないセッションをまとめます。サイドバー下部の「新規コレクション」ボタンで作成します。
  • グループは整理用のノードで、任意の深さまで入れ子にできます。
  • セッションは作業の単位で、エージェント、ブラウザページ、ターミナルのいずれかです。作業ディレクトリはデフォルトでプロジェクトのルートになり、セッションの「編集」フォームで変更できます。

行にポインターを合わせると + ボタン(プロジェクトとグループでは「新規セッション」、セッションでは「新規子セッション」)が表示され、プロジェクトとグループでは新規グループのボタンも表示されます。

ほとんどの操作はコンテキストメニューから行います。

プロジェクトのコンテキストメニュー

プロジェクトとグループのメニューは、作成用の項目から始まります。

  • 「新規ブラウザページ」(デスクトップアプリ)と「新規ターミナル」。「新規ターミナル」は、そのディレクトリで一時ターミナルを開きます(§5)。
  • 最近使ったエージェントの「新規 … セッション」項目が3つと、「その他のエージェントセッション」。後者には、すべてのエージェント、保存済みのプリセット、「エージェントセッションを新規作成」(検索可能なピッカー)、「起動引数を指定して新規…」があります。
  • 「新規 worktree セッション…」と「計画・実行セッションを新規作成…」。セッションの生成とGitによるコラボレーションと計画と実行を参照してください。
  • 「セッションをインポート…」(プロジェクトのみ)と「セッションを再開…」。AIエージェントセッションの§4 を参照してください。

プロジェクトのメニューには、続いて「新規グループ」「マーク」「実験的機能」(「コードグラフ」と「コード監査」)、「プロジェクト情報」(または「コレクション情報」)、「名前を変更」「プロジェクトを削除」(または「コレクションを削除」)があります。グループのメニューには、「Git」サブメニュー、「新規サブグループ」「Worktree に移動…」「マーク」「名前を変更」「グループをアーカイブ」「グループを削除」があります。

セッションのメニューには、セッションの種類と状態に応じた項目が表示されます。

セッションのコンテキストメニュー

  • 「開く」「新しいタブで開く」「右に分割して開く」「下に分割して開く」「アクティブなペインで開く」(§4)。
  • 「新規子セッション」「セッションをフォーク」「セッションをエクスポート…」「セッションナレッジベースに整理」、「Git」サブメニュー。
  • 「マーク」「セッション情報」(Option/Alt キーを押しながら選ぶと完全な起動コマンドを表示)、「編集」「名前を変更」「移動先…」。
  • 「プロセスを終了」(実行中のみ)、「セッションをアーカイブ」「セッションを削除」。

その他のツリー操作は次のとおりです。

  • 移動:ノードをドラッグするか、「移動先…」を使います。セッションを別のセッションの下に移動すると、その子セッションになります。
  • 名前の変更:「名前を変更」で、その場で名前を編集できます。名前を付けなかったセッションには、最初のメッセージから名前が付けられます。
  • マーク:「マーク」で、プロジェクト、グループ、セッションに絵文字のマークを付けられます。マークは 🔥 緊急、⭐ 重要、🐛 バグ、✅ 完了、🚧 進行中、📌 ピン留め、💡 アイデア、⚠️ 注意 です。現在のマークをもう一度選ぶと、マークが外れます。
  • 複数選択:⌘/Ctrl キーを押しながらクリックするとセッションの選択を切り替え、Shift キーを押しながらクリックすると範囲を選択します。このときコンテキストメニューには、「選択したセッションを開く」「選択したセッションをタイル表示」(2〜4個のセッション)、「選択項目を移動…」「選択したセッションをアーカイブ」「選択した N 件を削除」が表示されます。選択した項目をドラッグすると、すべてまとめて移動します。
  • 折りたたみの状態は、再起動後も保持されます。

3. タブ

「設定」▸「動作」▸「タブ」で、セッションの開き方を選びます。

  • シングル(デフォルト):ツリーでエージェントセッションをクリックすると、ブラウザでリンクをたどるときと同じように現在のセッションタブが再利用されます。離れたタブはすべてのペインとともにバックグラウンドに移り、そのプロセスは動作し続けます。ターミナルセッションは専用のタブで開きます。
  • マルチ:セッションごとに専用のタブで開きます。

「新しいタブで開く」を選ぶと、常に新しいタブで開きます。どちらのモードでも、別のタブに切り替えただけでは何も停止しません。タブを閉じる(⌘W または ×)と、そのプロセスは終了します。エージェントセッションの場合は閉じても問題ありません。会話は保持され、ノードを再び開くと会話が再開されます。

バックグラウンドタブは、ステータスバーに「バックグラウンド N/M」として表示されます。クリックすると、タブを前面に戻したり終了したりできます。シングルモードでは、「Background limit」(デフォルトは 32)でバックグラウンドタブの数の上限を設定します。上限を超えると、最も古い非アクティブなバックグラウンドタブが自動的に終了します。すべてのバックグラウンドタブが作業中またはユーザーの対応待ちの場合は、どのタブを終了するかを確認するメッセージが表示されます。

タブバーの詳細は次のとおりです。

  • ⌘1〜9(Windows と Linux では Ctrl+1〜9)で、位置に対応するタブに切り替えます。タブを中クリックすると閉じます。
  • タブの後ろにある + は一時ターミナルを開きます。右側のボタンでは、新しいターミナル、新しいドキュメント、組み込みブラウザのタブ(デスクトップアプリ)、ゲームセンターを開けます。
  • タブのコンテキストメニューには、「タブを閉じる」「他のタブを閉じる」「右側のタブを閉じる」「すべてのタブを閉じる」「バックグラウンドに移動」(タブのプロセスは動作し続けます)と、ツリーと同じセッション項目があります。

ドキュメントタブとブラウザタブについては、ドキュメントとブラウザタブで説明しています。

4. ペインの分割

1つのタブに複数のペインを配置できます。

  • ⌘D で右に、⌘⇧D で下に分割します(Windows と Linux では Ctrl+Alt+D と Ctrl+Alt+E)。ペインのヘッダーにも同じボタンがあります。新しいペインは一時ターミナルで、現在のペインの作業ディレクトリで起動します。
  • 既存のセッションを現在のタブに表示するには、そのメニューから「右に分割して開く」「下に分割して開く」「アクティブなペインで開く」のいずれかを選ぶか、サイドバーから中央ペインにドラッグします。
  • 「選択したセッションをタイル表示」を使うと、選択した2〜4個のセッションを1つのタブに並べられます。
  • 現在のタブの別のペインに表示されているセッションは、サイドバーで強調表示されます。

ペインの分割

区切り線はドラッグして動かせます。バックグラウンドでの動作の継続はタブ全体に適用されるため、タブを離れて戻ってもレイアウトは保持されます。⌘W で現在のペインを閉じます。最後のペインを閉じると、タブも閉じます。

5. 一時ターミナル

「新規ターミナル」、⌘T、タブバーの + で一時ターミナルを開きます。一時ターミナルはタブとしてのみ存在し、ツリーのノードにはならず、閉じると破棄されます。タブには「一時」の表示が付きます。一時ターミナルはちょっとしたコマンドの実行に使い、長時間かかる作業はエージェントセッションで行ってください。一時ターミナルのメニューは短く、「開く」「新しいタブで開く」、分割の各項目、「名前を変更」「セッション情報」「下書きを閉じる」だけです。

6. ステータスドットと絞り込み

各エージェントセッションの横にある点は、その状態を示します。作業中は緑、ユーザーの対応が必要なときは黄色、返答があり確認済みのときはマゼンタです。すべての色の意味は、AIエージェントセッションの§3 にまとめています。

ステータスバーには、「作業中」「対応待ち」(ユーザーの対応が必要)「確認済み」のセッション数が表示されます。該当するセッションがないカウンターは表示されません。カウンターをクリックすると該当するセッションだけがサイドバーに表示され、もう一度クリックすると絞り込みが解除されます。

サイドバーには、次のツールもあります。

  • 検索ボックス(「セッション / グループを検索…」)は、名前でツリーを絞り込みます。
  • フィルターボタン(「ステータスで絞り込み」)では、1つ以上の状態と、それとは別に1つのマークを選べます。
  • ステータスによる絞り込みでは、設定した時点で条件に一致したセッションが残るため、作業中に一覧が入れ替わることはありません。「状態フィルターへの動的追加」(「設定」▸「動作」、デフォルトでオン)を有効にすると、新たに条件に一致したセッションが追加されます。サイドバー下部の「ステータスフィルターを更新」はすべてのセッションを再確認し、セッションのメニューの「ステータスを更新」はそのセッションだけを再確認します。
  • サイドバー下部の「ツリービューを下に分割」を使うと、検索とフィルターを個別に持つ2つ目のツリービューが追加されます。たとえば、一方を対応が必要なセッション用、もう一方をツリー全体用にできます。追加したビューはそれぞれ閉じられます。

7. 右パネル

  • Files:セッションの作業ディレクトリのファイルツリーです。ファイルをダブルクリックすると、ドキュメントタブで開きます。
  • Info:セッションの詳細、アカウントの使用量、現在のターン、リソースの使用状況を表示します。AIエージェントセッションの§8 を参照してください。
  • Git:ブランチ、ステージ済みと未ステージの変更、未追跡のファイル、コミット操作、コミット履歴を表示します。
  • ナレッジベース:セッションナレッジベース、アーカイブ済みセッション、ローカルナレッジベースを表示します。ローカルナレッジベースとセッションナレッジベースを参照してください。

8. アーカイブ:削除せずに片付ける

完了した作業を削除する必要はありません。セッションを右クリックして「セッションをアーカイブ」を選ぶと非表示になります。セッションとその子セッションはツリーから外れてプロセスも終了しますが、データはすべて保持されます。「グループをアーカイブ」はグループ内のすべてのセッションを、「選択したセッションをアーカイブ」は選択したセッションをアーカイブします。

アーカイブ済みセッションはナレッジベースにあります。サイドバーのヘッダーにある「アーカイブ済みセッション」ボタンで開きます。アーカイブ済みセッションはプロジェクトごとにまとめられ、検索ボックス(「アーカイブ内容を検索…」)でその内容を検索できます。アーカイブ済みのセッションごとに、次の操作ができます。

  • 会話を読めます。エージェントセッションではメッセージが表示されます。会話がない場合は、ターミナルの録画があればそれが表示されます。2つ目のタブには、そのセッションから生成されたナレッジ項目が一覧表示されます。
  • 「通常のセッションに戻す」を選ぶと、会話 ID を保ったままツリーの元の場所に戻るため、開くと元の会話が再開されます。
  • 「セッションナレッジベースに整理」を選ぶと、再利用できるナレッジを抽出します。
  • 「完全なコンテキストを Markdown でエクスポート」(Claude と Codex)を選ぶと、会話全体をファイルに書き出します。
  • データを削除する操作は、「完全に削除(録画も含む)」だけです。

9. 全セッション検索(⌘⇧F)

「すべてのセッションを検索」(⌘⇧F、Windows と Linux では Ctrl+Alt+G)は、名前だけでなく、エージェントの会話や記録されたターミナル出力など、すべてのセッションの内容を検索します。

全セッション検索

  • 複数の語を任意の順序で組み合わせられ、語の一部や中国語、日本語、韓国語のテキストも検索できます。結果は関連度の高い順に並びます。
  • 結果は左側にセッションごとにまとめられ、右側のプレビューでは現在の一致箇所が強調表示されます。↑/↓ キーと Enter キーで、セッションをまたいで一致箇所を順に移動できます。
  • 「セッションを開く」を選ぶと、ワークスペースでセッションが開きます。
  • 「アーカイブも検索」にチェックを入れない限り、アーカイブ済みセッションは検索対象になりません。

ターミナル出力を検索できるのは、セッションの記録が有効な場合だけです(「設定」▸「詳細設定」▸「セッションログを記録」、デフォルトでオフ)。エージェントの会話は常に検索できます。

10. 安全に削除する

セッションを削除すると、その録画も含めて完全に削除されます。アーカイブ済みのセッションを含むグループやプロジェクトを削除した場合、それらのアーカイブは保持され、復元するとそのプロジェクトとグループも元に戻ります。迷ったときは、まずアーカイブしてください。アーカイブした内容はいつでも復元できます。

11. 終了とワークスペースの復元

終了時には「VelaTerm を終了しますか?」と確認され、実行中のターミナルセッションとエージェントセッションが停止します。「ワークスペースを保存」にチェックを入れておくと、次回の起動時に同じタブと分割が再び開きます。復元されたセッションは自動的には起動しません。各ペインに「保存したワークスペースから復元しました。プロセスはまだ起動していません。」と「起動」ボタンが表示されます。このチェックボックスは、前回の選択を記憶します。